ニュージーランドの道路標識は、世界共通の見慣れた考え方でできています。ただ、道路事情には旅行者が驚く場面もあります。一車線の橋の優先関係、カーブの推奨速度、工事中の仮設の規制は、道幅が狭くなる前に見分けられるようにしておきましょう。
制限速度と推奨速度
赤い円で数字を囲んだ標識は、法律で決められた最高速度です。一方、黄色の標識の数字は、カーブを安全に曲がるための推奨速度で、新しい制限速度ではありません。道路の状況によっては、どちらよりも遅く走る必要があります。
オレンジ色の仮設標識や移動式の標識で示された制限速度も、設置されている場所では取り締まりの対象です。工事区間が終わるまで守りましょう。
一車線の橋
赤い縁取りのGive Way(譲れ)の標識は、自分の側から来た車が道を譲らなければならないという意味です。青い長方形の優先標識なら自分の側が優先ですが、それも橋の上に車がおらず、安全に進入できるときに限ります。
すでに橋を渡り始めている長い車両や大型車がいないかを確認しましょう。対向車と先を争って橋の入口へ急ぐのは厳禁です。
踏切と田舎道の危険
踏切では標識の指示どおりに一時停止するか、列車に道を譲り、左右をよく確認しましょう。渋滞していても、線路の上で止まってはいけません。田舎道では、家畜、土砂崩れ、路面凍結、曲がりくねった道を知らせる警戒標識もよく見かけます。
レンタカーを受け取る前に、旅行者向けの公式の運転ガイドに目を通しておきましょう。カーナビの案内は、道路脇の標識が何を指示しているのかまでは教えてくれません。
交差点でのGive Wayのルール
ニュージーランドのGive Way(優先)のルールは2012年に改正されたため、海外で出回っている古い情報は今では誤りです。現在のルールでは、信号も標識もない交差点や、双方が同じ規制に従う交差点では、曲がる車が、直進する車や左折する車に道を譲ります。
ラウンドアバウト(環状交差点)は時計回りで、右から来る車に道を譲ります。出るときは左のウインカーを出しましょう。複数車線のラウンドアバウトでは、車線の路面標示によって使える出口が決まるので、特に注意が必要です。
- 曲がる車は直進車に譲る
- ラウンドアバウトは時計回り
- 右から来る車に譲る
一車線の橋の標識の見方
一車線の橋は、とくにウェストコーストとノースランドに多くあります。標識には2つの矢印があり、大きな黒い矢印が優先の方向を示します。自分の矢印が小さな赤いほうなら、対向車に譲ります。
線路と共用の橋もあり、なかには途中に待避所があるほど長い橋もあります。手前で減速し、進入する前に橋の向こう側まで見通しましょう。先に渡ろうと急ぐより、待つつもりでいるほうが安全です。
推奨速度と警戒標識
黄色いひし形の標識は警告で、法的な制限ではありません。カーブに示された黄色の数字は、条件のよいときに乗用車が出せる速度の上限の目安です。荷物を積んだキャンピングカー、雨の日、トレーラーを牽引しているときは、安全な速度はその数字より低くなります。
ニュージーランドの道路事情ならではの標識にも気をつけましょう。濡れると滑りやすい路面(Slippery When Wet)、浮き砂利(Loose Metal)、川の渡り(Ford)、家畜の横断(Stock Crossing)、そしてウェストコーストや峠道で広く使われている落石注意(Falling Rocks)の標識です。
- 黄色の標識は法的な制限ではない
- 推奨速度は乾いた路面の乗用車が基準
- Loose Metalは砂利道のこと
追い越し車線と低速車の待避所
ニュージーランドの幹線道路には追い越し車線(Passing Lane)が多くありません。後ろの車より遅いときは、低速車用の待避所(Slow Vehicle Bay)に入るか、安全な場所で路肩に寄せて先に行かせるのがマナーで、周りもそれを当然と考えています。単なる礼儀の問題ではありません。後ろでいら立ったドライバーの無理な追い越しが、事故の原因になるからです。
追い越されているときは、追い越し車線で加速しないでください。自分の速度が後続車の妨げになっているなら、安全になりしだい左に寄って先に行かせることが、道路のルールで義務づけられています。
ニュージーランド独特の標識
LSZはLimited Speed Zone(速度制限区域)の略で、一部の田舎道にあります。状況に応じて制限速度が下がる区間です。Fordの標識は、道路が川や沢を横切ることを示します。直前の雨しだいで、水がまったくないこともあれば、渡れないほど増水していることもあります。
家畜の横断や家畜のふん尿(Stock Effluent)の標識は、その道路が実際に牧畜に使われていることを示しています。Slippery When Wetの標識は、舗装された田舎道で広く見かけます。チップシール(砂利を散布して固めた簡易舗装)が本当に滑りやすくなる場所なので、重い車では軽く考えないようにしましょう。
青地に白の標識は観光ルートやサービス施設を、茶色の標識は史跡や文化的な名所を示します。どちらも、その先の道が大型車で走れるという意味ではありません。曲がる前に、道の状況を別に確認しておきましょう。
道路工事とStop/Go(片側交互通行)
仮設の工事区間は多く、特に冬に道路が傷んだあとはよく見かけます。Stop/Goの標識を持って交通を誘導する係員の指示には、法的な効力があります。前の車に続いて、切り替わる直前に通り抜けようとせず、合図を待ちましょう。
仮設の制限速度は、作業している様子がなくても有効で、夜間や週末も変わりません。工事区間の路面は浮き砂利(Loose Chip)のことが多く、重い車には本当に滑りやすい状態です。
- Stop/Goの係員の指示は法的に有効
- 仮設の制限速度は時間を問わず有効
- 浮き砂利は滑りやすい
ルート上のスポット
出発前に確認
ルールや状況は変わります。出発前に公式情報と、目的の公園やキャンプ場のページをあらためて確認してください。
よくある質問
ニュージーランドの道路標識は、日本などほかの国と違いますか?+
形や色は見慣れたものが多いはずです。ただ、旅行者が戸惑うのはニュージーランド独特の標識で、一車線の橋の優先を示す矢印、LSZ(速度制限区域)、砂利道への切り替わりや家畜の横断を知らせる黄色の警戒標識が代表的です。
一車線の橋の標識はどういう意味ですか?+
大きい矢印が自分の進む方向、小さい矢印が対向車の方向です。自分の矢印が小さいほうなら道を譲ります。長い橋では、渡り始めてからバックで戻るのではなく、入口の手前で待つということです。
そのまま旅へ
立ち寄り先を保存して、旅全体を計画
保存したスポットから順路を組み、距離を計算し、日付、メモ、やることリストもまとめておけます。



